化粧品成分辞典

ハイドロキノン
シミの原因となるメラニン合成を抑制する作用と、メラニン色素を淡色化する還元作用を併せ持つ美白剤です。日本では医師の管理下でのみ用いられていましたが、2001年の規制緩和により、化粧品への配合が2%以下の濃度で可能になりました。
パラオキシ安息香酸エステル
パラオキシ安息香酸にアルコール類をエステル化して得られる化合物です。防腐剤として、化粧品や医薬品、食品などに広く使用されています。
パラベンとも呼ばれています。サリチル酸や安息香酸に比べて毒性は低く、皮膚刺激や過敏症も少ないとされています。
バリン
筋肉の合成に重要な役割を担う「BCAA(分岐鎖アミノ酸)」の1種。天然保湿因子(NMF)の構成成分で、肌のうるおいを守り、弾力を与える
働きがあります。皮膚や毛髪を健やかに保つ目的で、スキンケア化粧品やシャンプー、リンスなどに幅広く配合されています。
パルミチン酸2-エチルヘキシル
脂肪酸の1種であるパルミチン酸と2-エチルヘキシルアルコールを結合して得られる液状のエステルです。低粘度で安定性に優れ、皮膚刺激も少ない
ため、製品にさっぱりした感触を与えるエモリエント剤として広く使用されています。
パルミチン酸エチルヘキシル
高級脂肪酸と高級アルコールからつくられた液状のエステルで、粘り気が少なく、サラッとした使用感の油性成分です。医薬部外品の成分表示名称は、パルミチン酸2-エチルヘキシル。エモリエント作用を目的として、化粧品に用いられています。
パルミチン酸レチノール
不安定なレチノールに高級脂肪酸であるパルミチン酸を加えて安定化させた、ビタミンA誘導体です。ターンオーバーを正常化して、肌をなめらかにする作用があります。角化性皮膚疾患やニキビの治療に用いられています。
パルミトイル(パルミトイルオリゴペプチド)
2種以上のアミノ酸の合成によって生成される反応生成物です。皮膚の真皮に浸透して線維芽細胞を活性化し、エラスチンの生成を促進します。肌にハリや弾力を与える働きがあり、保湿成分や皮膚保護成分として配合されています。
パルミトイルテトラペプチド-7
4個のアミノ酸ペプチドとパルミチン酸との反応生成物です。加齢を加速させ、肌の炎症を引き起こす物質IL-6(インターロイキン)の増加を抑える作用があります。皮膚に浸透しやすく、アンチエイジング成分としてシワ・たるみ改善の目的で使用されています。
パルミトイルトリペプチド-1
3個のアミノ酸ペプチドとパルミチン酸から得られる反応生成物です。シワを改善し、肌にハリ感をもたらします。血行促進作用によって、色素沈着や
クマ、たるみを解消する働きも示唆されています。
パンテノール
パントテン酸(ビタミンB5)のアルコール型誘導体です。生体内ではパントテン酸に変わり、皮膚細胞を活性化して、皮膚・粘膜の健康を維持します。かゆみ、肌荒れ、小ジワ、かぶれ、日焼け防止作用があります。育毛・養毛剤の成分としても配合されています。
パントテニルエチルエーテル
油溶性のパントテン酸誘導体です。体内で吸収されるとパントテン酸に変化します。皮膚組織を活性化し、炎症を抑える働きがあります。新陳代謝の
促進、育毛促進、肌荒れ防止などの目的で、育毛剤やヘアトニックなどの頭髪用化粧品に使用されています。
パントテン酸カルシウム
ビタミンの一種で、ビタミンB5とも呼ばれています。
脂質、糖質、タンパク質の代謝にかかせない成分で、皮膚の新陳代謝や活性を促すほか、 髪の毛の健康を保つ効果があります。

ヒアルロン酸Na
ヒアルロン酸は生体内に存在する酸性ムコ多糖類の一種です。化粧品にはヒアルロン酸Naの形で配合されています。保水性と浸透性に優れており、肌にハリを与えてなめらかにする効果があります。保湿剤として、さまざまな化粧品に使用されています。
ビオチン
ビタミンB複合体のひとつです。皮膚(ドイツ語でHaut)に効果のあるビタミンという意味で、ビタミンHと名づけられました。欠乏すると、肌荒れや
フケ症などが起こりやすくなります。皮膚疾患の予防や治療、肌や髪の成長促進を目的として使用されています。
ヒスチジン
生体内に存在するアミノ酸の1種です。皮膚や毛髪を柔軟にしてうるおいを与える効果のほか、髪のパサつきを抑えて毛髪内部を修復する働きがあります。皮膚コンディショニング剤やヘアコンディショニング剤として用いられています。
ヒスチジンHCL
脱脂大豆加水分解物からリジンを分解する際の副産物です。大人の身体では合成できますが、子どもの体内ではつくられないため、必須アミノ酸に分類されています。肌や髪の保湿効果や柔軟性を高める目的で、スキンケア化粧品やヘアケア製品に使用されています。
ヒドロキシエチルセルロース
植物の細胞壁の主成分であるセルロースに酸化エチレンを添加し、水溶性を持たせた高分子化合物です。水溶性の粘性を安定させる作用や、被膜形成
効果に優れています。増粘剤や分散剤、結合剤として、化粧品や医薬品、塗料などに使用されています。
ヒドロキシプロリン
コラーゲンの中だけに存在するアミノ酸の一種です。表皮細胞の増殖促進、コラーゲンと同等以上の保湿効果、線維芽細胞のコラーゲン産生の特徴がる成分で皮膚コンディショニング剤として使用されています。
ヒドロキシプロピルシクロデキストリン
ブドウ糖を構成単位とする環状オリゴ糖です。水への溶解度が高く、環状構造の内側に疎水性の有機化合物などを取り込む(包接)働きがあります。
包接した物質の水溶性の向上、光・熱に対する安定性の改善作用があり、乳化剤やキレート剤として用いられています。
ヒメハギエキス
ヒメハギ科の多年草、イトヒメハギの根や根皮を乾燥させて抽出したエキスです。漢方では「遠志(おんじ)」と呼ばれ、物忘れ改善の生薬として使用されています。保湿作用、抗炎症作用、抗酸化作用があることから、スキンケア化粧品に配合されています。
ピリドキシンHCL
生体たんぱく質の代謝の役割をする、必須アミノ酸、ビタミンB6に分類される化合物です。ビタミンB6が不足すると脂漏性皮膚炎や湿疹などの皮膚
トラブルを起こします。皮脂分泌の抑制や肌荒れ防止の目的で配合される成分です。
ピルビン酸
代謝系(炭化水素、アミノ酸、タンパク質等)における中間体で、生体内に広く存在する有機酸の一種です。新陳代謝を促進する特徴があります。
ビルベリー果実エキス
ブルーベリーの一種で、ホワートルベリーとも呼ばれています。アントシアニン色素を豊富に含み、ヨーロッパでは目の健康を保つハーブとして、
医薬品にも用いられています。保湿作用、抗酸化作用があり、皮膚のコンディショニング剤としても使用されています。
ビワ葉エキス
ビワの葉から抽出して得られるエキスです。ビワの葉は昔から生薬として知られ、さまざまな民間療法に取り入れられてきました。そのエキスには、
抗炎症作用、抗菌作用、収れん作用があり、あせもやニキビなどの皮膚疾患に効果があります。

フィトステロールズ
植物油脂から抽出して得られるステロールです。コレステロールと似た性質があり、皮膚吸収性が高く、エモリエント効果があります。皮膚を乾燥から守る保湿剤として使用されるほか、乳化を安定させる目的で界面活性剤の原料にも用いられます。
フィトスフィンゴシン
肌に存在する保湿成分セラミドを構成するスフィンゴイド塩基の1種。角質層に遊離の状態で存在しています。プロテインキナーゼCを阻害して、細胞の老化を抑制する作用があります。セラミド合成を促進する働きがあり、抗炎症作用、抗酸化作用があります。
フェニルアラニン
必須アミノ酸のひとつで、タンパク質生成の原料として欠かせない成分です。精神を高揚させ、血圧を上げる働きや記憶力を高める作用があります。
必須アミノ酸の強化剤として用いられるほか、化粧品の保湿成分として使用されています。
フェノキシエタノール
グリコールエーテルの1種です。殺菌作用があり、とりわけグラム陰性菌に対して有効です。パラベンなど、ほかの防腐剤と組み合わせることで、
抗菌・殺菌効果を高めて用いられるケースもあります。香水の香りを長持ちさせる保留剤としても使用されています。
ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル
カルバミン酸エステル誘導体です。真菌(カビの仲間の総称)やカビ類に効果的な防腐剤として広く使用されています。パラベンに比べて、真菌に対する最少阻止濃度が低く、抗菌効果が高いため、パラベンの代替、防腐剤の低減に有効です。
ブチレングリコール
アセトアルデヒドを合成して得られる多価アルコールです。適度な湿潤性と抗菌力があります。グリセリンよりもベタつきが少なく、さっぱりした
使用感です。皮膚刺激もほとんどないため、保湿剤や香料の保留剤として化粧品に広く使用されています。
フラビンアデニンジヌクレオチド2Na
リボフラビンとアデノシン二リン酸の​​縮合生成物です。エネルギー代謝において重要な働きをする補酵素で、いきいきと明るい肌を保つ働きが
あります。乳液やクリーム、美容液などに配合されています。
プロパンジオール
植物デンプンを発酵させて得られる多価アルコールです。さっぱりした使用感と抗菌性を有しています。グリセリンなどと併用すると、さらに良好な
保湿持続力を示します。保湿剤、製品安定化剤として、スキンケア化粧品やシャンプーなどに使用されています。
プロピレングリコール
無色無臭の透明な液体で、グリセリンに似た性質があります。グリセリンよりも粘性が低く、さっぱりした感触で、保湿剤として用いられるほか、
可溶化剤としても使用されています。グラム陰性菌に対する抗菌作用も有しています。
プロリン
コラーゲンの原料となるアミノ酸の1種です。肌にうるおいをもたらす天然保湿成分(NMF)として重要な役割をはたしています。皮膚や毛髪のコンディションを整える作用があり、スキンケア化粧品やヘアケア製品に使用されています。

ベタイン
サトウダイコン(ビーツ)から抽出して得られる天然のアミノ酸系保湿成分です。吸保湿性に優れ、皮膚や髪に弾力性と柔軟性を与える働きがあります。毛髪の表面を薄い膜で覆うことで、静電気の発生を防ぐ効果を有しているため、洗髪後のパサつき対策に有効です。
ベヘニルアルコール
ナタネ油由来の高級アルコールです。セタノールやステアリルアルコールに比べて安全性が高く、乳化安定性にも優れているため、代替使用されています。乳化補助作用、感触改良作用を目的として、スキンケア化粧品やボディケア製品に使用されています。
ベンザルコニウムクロリド
白色から淡黄色の粉末またはゼラチン状の小片です。陽イオン界面活性剤で、殺菌力に優れていることから、シャンプーやトニックに配合されています。毛髪に対する柔軟作用、静電気防止作用もあるため、リンス剤としても使用されています。
ベンジルアルコール
ほのかな芳香を有する無色透明の液体です。抗菌性のある油性成分で、イランイランやジャスミンなどの精油の中にも存在しています。塗料の溶剤または助溶剤として使用されるほか、石けんやクリーム香料の保香剤、注射薬の防腐剤として用いられています。
ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10
ステアリン酸とポリグリセリン-10のペンタエステルです。非イオン界面活性剤で、比較的安全性が高く、皮膚に対する刺激はほとんどありません。
乳化剤、分散剤として、食品や化粧品に使用されています。うるおいを保つ効果もあります。
ペンチレングリコール
多価アルコールの1種で、保湿効果と抗菌効果のある成分です。無色透明の液体で特異臭があります。グリセリンなどと比べてベタつきが少なく、サラッとした使用感が特徴です。抗菌力のある保湿剤として、クリームや乳液、ヘアケア製品などに使用されています。

ホホバ種子油
メキシコ北部に自生するホホバの種子から得られる黄色の液体ロウです。先住民の間では、肌や髪の乾燥を防ぎ、傷を癒す「金の液」として昔から重宝されています。ほかの植物油脂に比べて酸化安定に優れ、肌なじみがよいので、広く使用されています。
ポリアクリルアミド
アクリル酸アミドの重合体です。水にはよく溶けますが、有機溶剤にはほとんど溶けません。増粘効果が高いことから、シャンプーやリンスに使用されています。乳化安定剤、増粘調整剤として、クリームや乳液などにも配合されています。
ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル
高級アルコールのオクチルドデカノールに酸化エチレンを付加重合して得られる石油系界面活性剤の1種です。乳化剤、可溶化剤として、クリームや乳液などに使用されています。
ポリオキシエチレンフィトステロール(20E.O.)
フィトステロールに酸化エチレンを付加したものです。乳化剤、乳化安定化剤、可溶化剤として使用されています。低粘性のつややかなエマルションを形成します。感触改良剤、保湿機能を持つ界面活性剤としても利用されています。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル
デシルテトラデカノールに酸化エチレンと酸化プロピレンを付加重合して得られる非イオン性の界面活性剤です。優れた乳化作用、可溶化作用を持つことから、乳液、クリーム、石けん、シャンプー、リンスなどに使用されています。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム
高級アルコール系の界面活性剤です。ラウレス硫酸Naとも呼ばれています。強い気泡・洗浄作用を持ち、シャンプーや洗顔料などに用いられています。よく比較されるラウリル硫酸Naよりも皮膚に対する刺激が少なく、作用も緩やかです。
ポリシリコーン-14
シルク由来の変性シリコーン。皮膚や髪、爪に皮膜を形成します。紫外線吸収剤にコーティングを施して、肌への刺激を少なくする皮膚保護剤としての働きもあります。皮膜形成剤、ヘアコンディショニング剤、エモリエント剤として使用されています。
ポリソルベート80
モノオレイン酸ソルビタンに酸化エチレンを付加重合して得られる非イオン界面活性剤です。皮膚刺激が少なく、乳化剤として使用されています。親水性が高く、液状であることから、水に溶けない香料や色素などを溶かし込む可溶化剤としても用いられています。
ポリメチルシルセスキオキサン
メチルトリメトキシシランの重合体で、シリコーンの粉体です。柔軟性と耐久性に優れた皮膜を形成する作用があります。感触改良剤、撥水剤、保湿剤として、メイクアップ化粧品やサンスクリーン剤に使用されています。