化粧品成分辞典

0 ~ 9

(C13,14) イソパラフィン
エモリエント溶剤
炭素数13、14の分岐脂肪族炭化水素のこと。揮発性のある透明度の高い液状油で、スクワランと似たさっぱりした感触が特徴です。熱、紫外線、酸、
アルカリに対して安定性がよく、安全性も高いため、化粧品のエモリエント剤、溶剤として広く使用されています。
1.2-ヘキサンジオール
基材保湿防腐
多価アルコールの1種で、水にもエタノールにもよく溶けます。肌に対する刺激が弱く、保湿効果のある成分として、化粧品に広く使用されています。
抗菌作用に優れていることから、防腐・殺菌目的でも利用されています。
3-0-エチルアスコルビン酸
美白老化
水溶性のビタミンC誘導体です。慣用名はビタミンCエチル。プレメラニン(未完成のメラニン)の黒色化を防ぐ効果や、コラーゲン生成をサポートする働きがあります。安定性と即効性に優れ、美白化粧品やスキンケア化粧品に使用されています。

A ~ Z

BG(=1,3-ブチレングリコール)
基材保湿防腐溶剤
アセトアルデヒドを合成して得られる多価アルコールです。適度な湿潤性と抗菌力を有しています。皮膚に対する刺激がほとんどなく、グリセリンよりもさっぱりした使用感を得られるため、保湿剤として汎用されています。
DMAE
抗シワ
神経伝達物質の1種で、イワシやサケなどに多く含まれています。正式名称はジメチルアミノエタノール。脳に情報を集めるために必要なアセチルコリンの生成をサポートします。化粧品に配合すると、肌にハリを与え、シワやたるみを改善効果が期待できます。
DNA-Na
保湿
魚類の卵巣から抽出して得られるデオキシリボ核酸(DNA)のナトリウム塩です。保湿、皮脂分泌コントロール、皮脂細胞の活性化、活性酸素抑制などの
効果が期待されています。皮膚コンディショニング剤として、化粧品に広く使用されています。
EDTA-2Na
キレート
エチレンジアミン四酢酸の二ナトリウム塩です。金属イオンの働きを封鎖して、化粧品の品質劣化や透明系製品の不透明化(濁り)を防ぐ働きがあります。そのほか、酸化・変色防止剤、ビタミンC安定剤、脂肪臭の除去剤、殺菌剤として使用されています。
L-グルタミン酸
保湿
タンパク質を構成するアミノ酸のひとつで、植物界に広く分布しています。グルタミン酸とも呼ばれています。胃炎や胃潰瘍の治療薬として用いられるほか、皮膚および毛髪のコンディショニング剤として化粧品やヘアケア製品に広く使用されています。
L-グルタミン酸ナトリウム
保湿洗浄起泡透明化
アミノ酸の1種で、昆布のうま味成分です。1908年に発見されて以来、うま味調味料として製品化されています。皮膚や毛髪の柔軟作用、保湿作用があり、スキンケア化粧品や石けん、シャンプー、リンスなどに配合されています。
l-メントール
冷感
セイヨウハッカの葉から抽出して得られる、ペパーミント油やハッカ油の主成分です。清涼感のある芳香があり、皮膚に触れるとひんやりとした感覚を与えます。貼り薬やかゆみ止めとして医薬品に用いられるほか、化粧品の清涼剤として使用されています。
N-アセチルチロシン
保湿
チロシンをアセチル化して吸収効率を高めたものです。チロシンはアミノ酸の1種で、副腎皮質ホルモンであるアドレナリンや、肌を黒くするメラニンの原料になります。皮膚に保湿性・柔軟性を与える働きがあり、コンディショニング剤として使用されています。
N-ヒドロキシコハク酸イミド
美白
無水コハク酸にヒドロキシルアミン塩酸塩を作用させて得られる有機化合物です。略称名はNHS。メラニン生成を促す酵素であるチロシナーゼの活性を阻害する働きがあります。美白・美肌成分として化粧品に使用されています。
N-ヤシ油脂肪酸アシル-N-カルボキシメトキシエチル-N-カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム
洗浄起泡
ヤシ油から得られる陰イオン両性界面活性剤です。皮膚や髪に対する刺激が弱く、ベビーシャンプーにも使用されています。洗浄剤、皮膚コンディショニング剤、ヘアコンディショニング剤、泡安定剤として、シャンプーや洗顔料などに配合されています。
PDRN
抗シワ
サーモンの精巣から抽出された成長因子で、サーモンDNAとも呼ばれています。正式名称はポリデオキシリボヌクレオチド。皮膚組織の再生を促して、本来の健やかな肌を取り戻す効果があります。シワやたるみ、顔の若返りの治療などに使用されています。
PEG/PPG-19/19ジメチコン
乳化
ジメチコンのメチル基の一部をポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールで置き換えたシリコーン系の界面活性剤です。PEG、PPGの平均
重合度は19。少量の水でゲル化し、化粧持ちを高めます。乳液やクリームの乳化剤として用いられています。
PEG-10ジメチコン
乳化ヘアコンディショニング感触改善
ジメチコンのメチル基の一部をポリエチレングリコールで置換したもので、その平均重合度は10です。シリコーンを主としたW/O型(油中水型)乳液やクリームの乳化剤として用いると、シリコーン特有のベタつきを抑えて、さっぱりとした感触を与えます。
PEG-20フィトステロール
感触改善保湿乳化安定剤可溶化
大豆などに多く含まれているフィトステロールに酸化エチレンを付加したものです。感触改良、保湿機能を有する界面活性剤として使用されています。乳化剤、乳化安定剤、可溶化剤として、クリームや乳液などに配合されています。
PEG-35ヒマシ油
乳化可溶化
トウゴマの種子から採取されたヒマシ油に酸化エチレン(約35モル)を付加して得られる非イオン界面活性剤です。乳化作用、可溶化作用に優れ、
安全性も高いことから、化粧品や医薬品に広く使用されています。
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
紫外線吸収退色防止
ジベンゾイルメタン誘導体。水には溶けませんが、油にはわずかに溶ける油溶性の紫外線吸収剤です。UVAを吸収して紫外線を防ぐ作用があります。
UVB吸収剤と組み合わせて、日焼け止め化粧品に使用されています。
β-グリチルレチン酸
抗炎症抗アレルギー
カンゾウ由来の成分です。副腎皮質ホルモンに類似した化学構造を持ち、抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗炎症作用などを有しています。副腎皮質
ホルモンに比べると穏やかな効果で即効性はありませんが、副作用がほとんどなく、化粧品に広く使用されています。